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関節リウマチの治療

はじめに

 リウマチは長い間不治の病とされ、医師達の間ですら、50年前のリウマチ学のレベルで認識されており、その間の飛躍的な進歩に気付いている人は少ないように思います。ましてや、リウマチ熱という全く異なる疾患との混同が患者さんを混乱させ、不安におとしいれているという感さえいたします。リウマチ熱と関節リウマチは全く異なる疾患であり、ましてや、関節リウマチ患者の発熱をリウマチ熱と表現するのは誤りです。当然この2つの疾患の治療法は全く別のものです。とは言っても、関節リウマチが原因不明の難病であることも確かであり、根本的治療は見つかっておりません。しかし、悲観的に考えることもありません。かつて、不治の病と言われてきた関節リウマチは、生物製剤の登場とともに革命的な進化をとげつつあります。これから、リウマチの治療の現状と将来について、私なりの意見も加え紹介しようと思います。

目 標

従来の目標

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関節リウマチ治療目標2007

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治療方法

治療戦略

 このコーナーでは、古典的な治療法(ピラミッド方式)について簡単に紹介するにとどめ、現在の治療戦略とその考え方(Sawtooth方式、step-down bridge方式)についてお示ししたいと思います。さらに最近提案された治療戦略について紹介致します。

ピラミッド方式の考え方
診断が確定した段階では、まず、非ステロイド消炎鎮痛剤(NSAIDsと呼ぶ)
を使用。効果がなければ、いわゆる疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDsと呼ぶ)や副腎皮質ステロイド剤を追加していくものです。<br>
しかし、関節破壊は発症早期にすでに始まっており、治療目標を達成できないケースが多く、その反省に立って、積極的な治療戦略が生まれました。

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Sawtooth方式
 発症早期からDMARDsを開始し、効果がなくなった際(エスケープ現象)、次のDMARDsへとスイッチしていく方法です。多くのDMARDsが数年で効果 が低下していく為です。現在の治療戦略の代表的なモデルです。徐々にDMARDsの多剤併用へ移行していくケースが増える傾向にあります。

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Step-down bridge方式
 発症早期から、副腎皮質ステロイド剤、免疫抑制剤 を含む DMARDsを多剤併用し、炎症を抑制できた段階で、 強力なDMARDsから徐々に中止していく方法です。 実際に計画通りに行くとは限りませんが、発症早期から 炎症活動性が一気に高まるタイプには有用です。だだし、副作用に中止しなければなりません。 再燃時(右図×印)には中止薬を再び再投与します。

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最新の治療ガイドライン
強力な生物製剤(インフリキシマブ、エタネルセプト等)の登場により、新たな治療戦略が提案されました。 (ACR 2002, 一部私案)
最新の治療ガイドライン